幻燈

書きたいときに書きます。

はなむけ

書き始めが1番悩むなあということでいつも書きたくないことをたらたら書いてしまうのでいきなり本文入ります。


あの頃を振り返ってみる。
大学生で、19歳で同棲しててもう何年も付き合ってる彼氏がいる自分のことを少し大人だと思ってた。
目先の色恋じゃなくて、長期的に愛を育める(と思っていた)自分が嫌いじゃなかった。
ノーリスクで平穏な道を望める自分は将来無茶することもないだろうし、天変地異でも起きない限りは平凡でも穏やかな人生を歩めるだろうと。


ヤンチャして自分で自分の人生めちゃくちゃにしてる人見るとアホだなあなんでそんなこと出来る?って思わずにいられなかった。
でもそれと同時にリスク承知で何かに飛び込んでいけるほど欲望に突き動かされてる姿は何だかキラキラしていて、魅力的に感じていたことも確かだった。


ここ数年、私は広く一般的に見たら平穏、でも私の今までの人生の中では随分ヤンチャをしたし、なかなか波乱万丈な生活をしていたと思う。
転職もしたし、引越しもした、引越ししたのにまた引越ししようとしてるし、転職したのにまた転職しようとしている。全然腰を据えることが出来ない。この生活もあと○ヶ月かなあと思いながら過ごすことがデフォルトで、そう思いながら過ごす日々は少しだけ尊く感じる。それと同時に「自分の居場所はここじゃない」と思うことで救われてる自分も確実に存在していることに辟易とする。


過去や未来に思いを馳せて現状に目を向けようとしない。今この瞬間、目の前にあるものからしか得られないものが確かにあることもそのパワーも知ってるのに、私の意識はいつもここじゃないどこかへと向かっていってしまう。


でも、きっとそんな風だから私はこれまで(ここ数年よりさらに前)ネガティブではあったけど、それなりに健康で居られたのかなとも思う。「自分のことばかり考えてる人ほど病みやすい」なんてツイートが回ってきてそう思った。


あのときの私は相も変わらず(?)考えごとばかりしていたけど、その主たる対象は「人間」とその人間が作り出した「社会」であって、「私という人間」についてずーっと考えているわけではなかった。
人ってこうだよね、だから今の社会はこうなのかなあとか、人の心の動きにはこういうところあるよなあとか、もちろん「私という人間」もその分析データにしっかり組み込まれてはいるけど、導き出される結論は「人は」「社会は」云々でしかないからそこまで深く病むことはない。
その導き出された答えにウンザリすることはあったとはいえ。


それに、社会に対して文句を言うのはやっぱりくだらないなあと思う。もちろん、声を上げる人のことを否定するつもりもないし、何かを変えようと行動を起こしている人のことは素直に凄いなあと思う。
でも変えようとしてすらないくせに、ただツイッターで文句を垂れ流してるような人はどうも好きになれなかった。何でもかんでも社会のせいにするのは純粋にダサいなと思っていた。


何かを変える力もそのためのモチベもない私は、その中でどう生きるかを考えるのが大切だと思っていたし、それを考えるのを楽しんですらいた。
私は私のやり方でこの世界を見つめて、生き延びてやるぜなんて思っていた。


捉え方次第で変わる世界が面白くもあった。どこか遠くへ出かけたり、特別な経験をしなくたって、捉え方ひとつでいつも通りの日常がまるっと変わる。これは人生飽きない。
事実から目をそらさず、その上でご都合主義の解釈を加えることで生きていくのが私なりの戦い方だったし処世術。


それなのに最近の私は事実から目をそらすことでしか生き延びることが出来ない。考えないようにするっていう1番嫌いな手段でしか自分を保つことが出来ない。
突き詰めて考える、考えまくることが出来なくなっているのが苦しい。こんな自分は嫌いだし、何より楽しくない。
どうでも良いけど大切なことをああでもないこうでもない〜って考えながら日々を過ごす。どれだけ考えても答えらしい答えが見つからなかったのに日常の些細な出来事や景色に触れたときに、突然答えが落ちてきたりするのがたまらなく楽しかった。これが脳汁ってやつですか?(多分違う)


何だかんだ充実していたなあと思うし、この充実感は平穏だったからこそ得られた種類のものだなあとも思う。


今、ここ数年の中では割とまともな文章が書けていることに少し安心する。(時間をあけて読み返したら違うのかもしれないけど)
最近はほんの少しだけ、強くなれてる気がするけどこれも一過性かもしれない。まだ分からないけど、今は少しだけ頭がクリア。昔の自分がどうやって生き延びていたかすっかり忘れていたけど、書いてみたらこれが私だよなあってストンと自分の中に何かが収まったような気がした。


あの頃の自分と全く同じに戻りたいとは思わない、ちょっと尖りすぎてたところもあるし。
出来ればバージョン2.0でお送りしたい限り。


書き出しを読み返すと全く拾いきれてないけど、もう2,000字超えてるしもうそろそろ寝ないとやばいのでこの辺で。

久しぶりに皆さんの目に触れるかもしれないところに垂れ流します。
読んでくれた皆様、お暇ですねえ。(アリガト)



ただ私の


前途を祝して


元五時寝常習犯より